コンサルティングファーム転職の失敗事例まとめ

コンサルティングファームに入社することは、採用数が増加している現在も他の転職先と比べて容易ではありません。

 

弊社調べでは、外資系の戦略コンサルティングファームの新卒採用の合格率は8〜10%程度、中途採用の合格率は5〜10%程度と言われています。

 

この難関をくぐり抜けるためには、成功事例に学ぶことと同様に、失敗事例から学ぶことも重要です。

 

今回のコラムでは、コンサルティングファームに転職する際によくある失敗事例をまとめました。

 

事例1:筆記試験での失敗

よくある失敗事例の最初に挙げられ、かつ一番手痛いミスが起きるのが筆記試験です。

 

筆記試験は、下記のコラムでも取り上げたように、きちんと時間をかけて対策を行えば通過することは難しくないのですが、東大や京大など学歴が高い方の場合、「勉強をしなくても自分は大丈夫だろう」「新卒時に周りが通過していたから簡単だろう」と考え、勉強をしない方が多数いらっしゃいます。

 

コンサルティングファームの筆記試験まとめ」

www.advantage-career.com

 

しかしながら、コンサルティングファームが課す筆記試験は、一般的な問題が出ることは少なく、独自の対策が必要なことがほとんどです。

 

例えば、マッキンゼーが例題として公開している「郵便局の売上や送付数を読み取り、月次の変化や利益を求める問題」であったり、ベイン・アンド・カンパニーが課す「自然・山・雨」の関係を答えるベン図の問題。同じくベイン・アンド・カンパニーやATカーニーが課す「GMATのCritical Reasoning」や判断数理の問題です。

 

また下記のような問題は、アクセンチュアWEBテストで出題され得る予想問題ですが、1分以内に回答できるでしょうか。

 

 

筆記試験は全体の対策時間の20〜30%を費やすべきだと言っても過言ではありません。

 

なぜなら、ケース面接では自分の感覚での出来・不出来がダイレクトに面接結果に跳ね返るとは言えませんが、筆記試験においては合格しなければ、ケース面接に進むことができず、その場で失敗となってしまうからです。

 

Advantage Careerでは、各社の筆記試験の過去の問題を網羅的に研究し、最短ルートで対策を可能としております。

 

筆記試験での失敗を防ぐことが、コンサルティングファームに転職する上で、まず一番重要なファクターです。

 

事例2:志望動機面接での失敗

2つ目のよくある失敗事例は、志望動機面接での失敗です。

 

志望動機面接は、各ファームによって、ケース面接のアイスブレイク/前半分で行われることもありますし、それだけが独立して行われることもあります。

 

志望動機面接での失敗事例は、仕事内容・業務に関する調査不足が原因です。

 

中途採用で採用される場合、コンサルティングファームではアナリスト/ジュニアアソシエイトもしくはアソシエイトとして採用されることがほとんどです。

 

アナリストもしくはアソシエイトの仕事の大半は調査・分析であり、クライアントの社内に常駐して仕事を行うことも少なくありません。

 

そのような働き方・仕事内容を理解していなければ、「コンサルティングファームを経て起業したい」といった志望動機を答えてしまい、志望動機面接の段階でNGとなりかねません。

 

また、各コンサルティングファームは同じように見えますが、それぞれ得意分野であったり、コンサルティングにあたってのビジョンや取り組み方には特徴があります。

 

例えば、マッキンゼーはいくつかの書籍でも言及されているように、NO.1企業をターゲットに、当初からあるべき姿に向けて仮説を絞っていく王道のコンサルティングを行うことが多く、当たり外れのない提案がほとんどです。

 

一方で、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)では、マッキンゼーの狙っていないNo2やNo3の企業に対して、差別化戦略を実行するための、発散ベースでユニークな提案・コンサルティングを行うことも多くあり、マッキンゼーよりも特徴のある提案をすることが多いようです。

 

このような、コンサルティングファームの特徴についても、ある程度は理解しておく必要があります。

 

事例3:ケース面接での失敗

失敗事例の3つ目はケース面接での失敗事例です。

 

ケース面接での失敗事例としては、大きくわけて2つの失敗があります。

 

1つ目が、面接官とのコミュニケーションをほとんど取らず、自分だけでケースを進めていってしまう失敗です。

 

書籍をメインに勉強をする方によくある失敗なのですが、ケース面接で重要なのは、コンサルティングファームでの仕事の疑似体験として、他のコンサルタントやクライアントとディスカッションをしながら仮説を高めていくところにあります。

 

当然、自身の考え方が間違っていることもありますし、クライアントから新しい情報を引き出すことで、仮説が進化していき、より良い仮説にたどり着くこともあります。

 

このような全体から仮説思考で物事をロジカルに考えられるか、的確なコミュニケーションを取る力があるか、という点をケース面接では見られていますので、答え方がわかったからと言って、一人で進めていくだけでは、合格を勝ち取ることは難しいでしょう。

 

したがって、面接官に対して、終始「このような考え方で進めていきたいのですが、よろしいでしょうか」「私はこの要素のこの部分について、Aであると考えております」と、確認や意見を仰ぎながら進めていくのが合格への第一歩です。

 

2つ目の失敗としては、細かな数字の計算にとらわれて、大枠を見失ってしまうという失敗です。

 

特に理系出身の方にありがちですが、フェルミ推定やケース面接の数字算定の際に、細かな単位・桁数の計算に戸惑ってしまい、時間をロスしてしまうという失敗はよく見受けられます。

 

ケース面接ではロジックについて求められているのであり、細かな計算の速さや正確さを試しているものではありません。

 

数字はある程度丸めた形で計算し、早く計算することで、面接官とのディスカッションの時間確保が重要です。